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あたりまえのことだが。 [がんばれ受験生]

大学入試センター試験が近づいた。中学受験は実質的に終了し、私立高校もまもなく始まる。受験生の皆さんは緊張が高まっていることだろう。人間の体にとって緊張でドキドキすることは、体中に酸素が運ばれるので悪いことではない。「もっとドキドキしろ」と考えるとかえって冷静になる。

さて、そんな話ではない。

本番の試験を控え、いくつかのアドバイスを書いておきたい。

今日は、「最悪の事態を想定しておこう」ということだ。

例えば、「当日に雪が降って交通機関がストップした」「受験票を忘れたことを会場入りして気付いた」というとき、これでパニックになると(パニックになるのが普通だが)これまで勉強したことがすっかり飛んでしまう。やはり「想定して準備する」ことが重要になる。

交通については、必ず事前に受験会場まで足を運んでおこう。それだけでも余裕ができるが、公共交通機関をチェックしておくと、

1 移動ルートがつぶれているとき迂回ルートが取れることがある。最悪、近くまで行ければ「歩く」という選択もできる。

2 悪天候で動きが取れなくなる場所が想定できる。

そして何よりも、あわててタクシーや自家用車に逃げる必要がなくなる。公共交通機関が何らかの事情で遅れて試験時間に間に合わなくなった時には「救済措置」がとられることが多い。慌てることが最も悪い。


また、試験会場で受験票を忘れたときは遠慮せずに「忘れました」と現地の係員に申し出よう。受験票がないから受けさせないということはないはずだ。入試をする側としていくつかの経験もあるが、多くの場合「仮に」受験させて本人確認をあとで行うという方法をとる。パニックになって勉強したことを忘れることが一番悪い。

試験会場を運営しているすべての先生方は「受験生に準備した力を発揮してもらいたい」とだけ考えている。答案作成以外のミスで厳しく扱われることはないので、安心して「困った」と申し出てほしい。


だからといって、ぎりぎりの時間に家を出る、家を出てすぐに受験票を忘れたことに気付いても戻らないなんてことは「論外」だ。

力を十分に発揮することを祈っている。

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「日本語が読めない」の参考になるWeb記事 [がんばれ受験生]

これも小中学生の保護者向けの情報です。

別記事でも述べているように、特に『中学受験では日本語の「読解能力」が合否を決定する』ことを僕自身も体験しています。そこで、これを裏付ける記事を見つけましたので紹介します。

いずれも「東洋経済オンライン」の記事です。

① 衝撃!「日本語が読めない日本人」は案外いる
https://toyokeizai.net/articles/-/256321

② 子供の「読解力を高める授業」が本質的すぎた
https://toyokeizai.net/articles/-/256115

いずれも国立情報学研究所 新井紀子 教授の知見に基づく記事です。

③ 家庭内の会話で、国語力を上げる2つの方法
https://toyokeizai.net/articles/-/162841

すこしずつ「日本人が日本語を理解できていない」ことに着目する人が増えてきました。このことの持つ意味は重大ですので、読んでみる価値があります。


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教材を作り始めました [一般]

アイディアを少しずつ形にしようと思い、作業を始めました。

1 プログラミング教育用には LEGO Mindstorn EV3 を利用することを前提に学習コースの準備を始めました。これまでも指導経験のあることを書き直しているだけですが、

プログラムの書き方を学ぶのではなく、設定された問題を解決する方法を考える。

という立ち位置で問題の連続で作る決心をしました。

さらに、
① 数学の計算を入れる場面を作り、プログラミングを学びながら数学を考えるように工夫します。
② いくつかの大会はあるのですが、WRO(World Robot Olympiad)参加に必要となる技術を順を追って学べるような工夫も入れます。


2 数学は、とりあえず計算練習用の問題を自動作成するシステムの構想を形にし始めました。
使用するソフトは LiveTeX2018 と Excel の組み合わせにする予定です。

あわせて、大学入試問題の解説も TeX で清書する準備を始めています。

TeX は理工系、特に数学の論文を作成するための組版システムです。

ご期待ください。

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教科書を最終チェックしよう。 [がんばれ受験生]

入試問題を「作る側」にも友人がいる。研究目的で「模擬試験」を作るとき、最初にやる作業は市販の教科書をすべて並べて共通事項をチェックすることだそうだ。

考えれば当たり前だが、すべての入試問題の土台は教科書に置かれる。教科書に書いていない知識・事項が入試問題で問われることはない。これが公立の中学校・高等学校であれば絶対にない。

多くの受験生は、直前期の今、入試問題の演習に忙しいことと思う。一度目先を変えて教科書に戻ってみてはどうだろうか。

ただし、残り時間が限られることを忘れてはいけない。短時間に集中して復習する。3日で終わるとうれしい。

こんな方法はどうだろうか。例えば、付箋(僕は100均のフイルムタイプの大きめのものをカットして使う)を準備して教科書の記憶の怪しいところに貼ってゆく。もちろん、記憶を再確認しながらだ。

小中学生ならば教科書1冊は1時間程度で終わらせる。深入りは禁物だ。一通り確認したら、付箋のある所だけは集中的に復習しよう。

特に用語は注意しよう。栄養と養分など「ほぼ同じ」意味に使っていても用語としては不適切と言われるものも少なくない。「だいたいこれでいい」ではいけない。カッチリとさせることが大切だ。これも教科書で点検しよう。

入試は日常の学習とは異なる。なんとなく、では得点にはならない。その意味でも教科書で用語をカッチリと確定するとよい。


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過去問をやろう [がんばれ受験生]

俗に「過去問」と言われるジャンルの問題がある。その学校が以前に出題した問題のことだ。

過去問の使い方は何通りかある。タイミングによって使い分ける。

最初のタイミングは、6月の定期試験が終わってから夏休みに入る前だ。このタイミングは1年分の問題を解き、その時点での力と7カ月後、翌年2月に付けておくことが必要な力との「距離」を測る。距離の測定のためだけなので、何年分もやる必要はない。

次のタイミングは11月。この時期は受験校を最終決定するために用いる。12月からセンター試験対策にシフトする直前の時期で、2月に合格ラインに届きそうか否かを判断する。どちらにしても12月からの6週間、センター試験受験に集中して、センター試験が想定以上に得点できた時は第1志望に飛び込むとして、うまくいかなかったら第一志望を変えることも視野に入れておく判断をする。2年から3年分くらい解いてみるとよい。

大学入試を目指す場合ではこのように考える。

さらに視点を「作問する側」においてみる。作問側からすると、頼りになるデータは前年までの問題と、これの正答率等の統計データのみ。これらを頼りに次の年の試験問題を作成する。そうするとどんなことが起こるかは明らかだ。

最後のタイミングは二次試験の準備に集中できるセンター試験後。このタイミングは、前述のように問題の難易度が大きく動くことはないと仮定すると、実際に安定して問題が解けるようになることを目指す。これからの時期と思ってよい。

この時は10年分以上を目安に、時間が多少かかっても3回くらい解く。このくらいの期間の問題を解くと途中で学習指導要領が変化して出題内容が大きく変わることもある。あまり気にする必要はない。理科や数学などで範囲外と思われるジャンルの問題は解かなければよい。大切なことは、問題を作っている先生方の頭の中を覗き見ることだ。ここが見えてくれば、初見の問題にも落ち着いて対応できる。

このことは、中学受験・高校受験にも当てはまる。大きく問題の傾向が変わったときは、数年にわたっての出題に問題があったと出題側が考えた証拠で、傾向が変わった後の出題傾向が継続されると考えてよい。

過去問は受験生にとってとても豊富な情報を提供してくれる。直前期の今、これを利用しない手はない。受験する学校の(手に入る範囲の)多くの期間の問題を通して学べることは、きっと合格ラインの向こうへ受験生を送ってくれる。

入試直前の今、試験終了のベルが鳴るまでできることはいくらでもある。それまで頑張ることが大切だ。
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やっぱり勉強しよう-勉強したくない小中高校生へ [がんばれ受験生]

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先日、職場で鉄道で使用していた切符を切る鋏を偶然見つけた。表示した画像に似たタイプだが、握りの内側にスプリングがついていた。昔、首都圏の鉄道の改札で使っていたものとは異なるタイプだ。

昔、今から40年以上前になるが、首都圏のすべての駅では駅員さんが改札でこのタイプの鋏を用いて切符を切っていた。しかし、この仕事は現在、すべて自動化された。

概算ではあるが、このことによって首都圏では

30(駅/路線)×20(路線)×3(交代/日)×4(改札)=7200人

の駅員さんが不要となり、全国ではこれの3倍とすると21000人の仕事がなくなったと計算される。これはあくまでも仮定に基づいた計算であり、これよりも多いか、少ないかはわからない。

しかし、改札口の自動化という技術革新は2万人の雇用を消したと言えそうだ。同じことは日本中の大手スーパーマーケットで進行している。自動レジだ。こちらはお金を扱うことから人員の削減は緩やかに進行している。長い時間をかければ、これも完全に自動化される。

何が言いたいかは明らかであろう。近い将来、(失礼な言い回しになるが)レジ打ちレベルの仕事はすべて自動化される。このことにより数十万人規模の雇用が失われる。早ければ10年以内の話である。


近年のAI(Artificial Intelligence:人工知能)の進歩も著しい。数年前まで「音声認識」はコンピュータにとっては相当の難問だった。音はサインカーブではあるが、音の要素(使用周波数)は同じ音でも人によって大きく異なる。しかしSiriのような音声認識は、音を情報処理センターにある大型計算機に送って正しく認識されるようになった。

例えば、病気の画像診断などにAIを応用すると考える。今、検診等のレントゲン画像は多くの画像診断医によって診察され、病気の可能性のあるものについては発見され、精密検査に回される。例えばではあるが、AIによる病気の認識率が95%まで上がったと仮定する。AIによる画像診断を2回通す(コンピュータは文句を言わない、夜中も働く)とする。そして、AIによる画像診断で2回とも異常なしの患者さんはこれで終了とし、1回でも異常ありとなった患者だけ医師が確認することにすれば 1-0.95^2=0.1 、すなわち医師が見なければいけない画像の数は10分の1になる。このことで9割の画像診断医が(退屈な)画像診断から解放され、直接患者さんと向き合って医療を行うことができるようになる。しかし、野蛮な言い方をすれば9割の画像診断医がいらなくなるともいえる。(ちょっと野蛮すぎる計算だが、脅威は深刻だということだ)

高度な人的な判断を必要とされる医療でさえも、これだけAIに侵略される。

自動化(ロボット)+AIは、雇用にとって脅威だと考えなければならない。それも、10年後の話であろう。

そうすれば、今の子供たちはどうしなければいけないだろうか。AIが進化し、あらゆるものが自動化されていったとき、その時代に働く今の子供たちは、より高度な、より自由な思考・判断ができなければいけない。

そうだとすれば話は簡単だ。「変化を理解し、対応する力の土台」を今のうちに作っておかなければロボット+AIに対応できない。

10年後、20年後の近い将来は今よりもずっと厳しい時代となる。今から将来の変化を予想し、変化に対応する準備をしなければいけないことは明白だ。

否が応でも、今の小中高校生は勉強をするべきだと僕は主張する。2019年の始まりに際し、警告色の強い投稿となった。成否も含め考えてもらえれば幸いである。
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